遡ること一カ月ちょっと前。
年明け早々に、シェムリアップにある「クメール織物研究所(IKTT)」
というカンボジアの伝統織物復興を目指すNGOからカイコの卵を貰ってきました。
遡ることさらに1年前。
ビボル君が「カイコの飼育と観察をしたい」と言い出し、
IKTTからカイコを譲り受けました。
この時、わずか一週間で譲り受けたカイコは全滅。
理由は明白。
カイコの餌となる桑の葉の入手がままならなかったため。
そこで、ビボル君と反省会を開き、まずは桑の木を育てるところから始めたのです。
シルク織物は、もともとカンボジアの伝統工芸だったわけですが、
内戦によりその技術も材料も多くが途絶え、今では国内で探すことが難しい状態です。
カイコも最初は、移動を考えて(カイコは非常に弱い生き物です)
州内で探したのですが、どうやら州内にはもう存在しないらしく、
無理を言ってシェムリアップからいただきました。
桑の木も、なかなか州内で見つからず、PPからもらい受け、挿し木をして育てました。
そんなこんなで一年が経ち、
桑の木も牛に食われる等、様々なアクシデントに見舞われる中、
ようやく20本近くが育ったところで再挑戦となったわけです。
今回譲り受けたカイコの卵は約40個。
で、現在の生き残りは1匹・・・。 ああ、悲しい。
その成長過程を簡単な記録とともに、ご紹介します。
≪カイコの成長日記≫
1月6日(0日目)
卵から孵化する。
黄色かった卵が緑になっていたので、
死んだかと思ってヒヤヒヤしていた。
全長3mm。約30匹。

1月11日(5日目)
桑の葉は細かく刻んで、食べやすくする。
細かな糞が溜まっているから掃除したいが、
カイコが小さすぎて葉の間に入ると分からない。
全長3~5mm。たぶん20匹くらい。
1月19日(13日目)
この頃から、急激に食べる量が増え、
どんどん大きくなっていった。
体形もよくわかるようになり、3日ごとに掃除をする。
全長1cm~2cm。11匹。
2月5日(30日目)
ここ2週間で一気にでかくなる。
黄色く透き通った色に変わり、葉を食べなくなった。
体を上へ上へ突き上げるような仕草が見られる。
全長約5cm。9匹。
2月6日(31日目)
まぶしと呼ばれる小部屋を段ボールで作る。
カイコが糸を出し始め、ついに繭になろうとする。
この時、上のほうへよじ登っていく。
全長5cm。8匹。
2月7日(32日目)
ついに黄色く輝く繭となる。
カンボジアのカイコは白ではなく、黄色の絹を作る。
しかし・・・・。
何者かに喰われ、のこり1匹。。。
そして、今日に至っております。
苦労して一カ月育ててきたのに、最後の最後、何者かに喰われて・・・。
上に被せてあった布に穴が開けられてました。
せめて複数残ってて、雄雌いれば、また交尾させれたのに。
生徒たちも、ちょくちょく観察に来て、
その変化に一喜一憂していたので、残念でなりません。
土日も休まず、餌をあげ続けて・・・。
卵の段階から繭になるまでの生活環を見せてあげれたのはよかったけど。
(生物の教科書に載ってるから、ビボル君は見せてあげたかったみたい。)
休みがしょっちゅあるので、こういった長期的な観察はすごく難しいです。
ましてや、生き物を飼うとなると、誰かが毎日世話をしなければいけないわけで。
今回は、前半は僕が世話をしていたけど、
後半はビボル君とナリンさんに任せました。
それでも、一生懸命世話をしていたので、ちょっと安心しました。
あと一カ月くらいで僕の活動は終わっちゃうから、
もうこういったことは一緒にできないけど、きっと彼らなら、
自分たちでもやってくれると信じています。
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